マシンの近状
所有期間:2024年12月〜
安いジャンク品があったので買ってみました。
HDDは2個ついていましたが両方とも死亡。フロッピードライブも死亡。orz
フロッピードライブは在庫品に交換して復活。
HDDはSD化して、リストアしました。
富士通 FMV-DESKPOWER S165について
富士通のFMV-DESKPOWERの1996年冬モデル(1996年11月発売)です。
Windows95が発売されて1年。Windows95のハードウェアも安定し、
インターネット需要も増えてきた頃のモデルとなります。
トピックとしては、CPUの二次キャッシュが標準装備、EDO RAMに対応、そしてUSBポートが追加された事でしょうか。
ただ今では当たり前のUSBポートですが、1996年末当時は酷い扱い...。
標準搭載したものの、標準では無効状態と売りの意味がない...。
その他はHDD容量も1年前と比較すると倍増しています。ただHDDのプリインソフトで空き容量は多く無く。(汗
また性能的には高くはないですが、3Dアクセラレーターを搭載されました。
ATI 3D RAGE IIは、ATI Mach64に3D機能を追加した程度のいわゆる当時のスタンダートGPUといった立ち位置でした。
真のGeForceに対抗しうるGPUとなるのは2000年登場のRADEON 256以降となります。
下の画像をクリックでカタログのPDFが見えます。
1年前に発売されたFMV-DESKPOWER S(FMV-5100D5)と比較すると以下の通り。
FMV-DESKPOWER S FMV-5100D5 モデルDPS |
FMV-DESKPOWER S165 FMV-S165 |
|
発売日 | 1995年11月(1995年冬モデル) | 1996年11月(1996年冬モデル) |
CPU | Intel Pentium
100MHz (P54C) |
Intel Pentium
166MHz (P54C) |
チップセット | ALI Aladdin (M1451+M1449) | Intel 430HX PCIset |
セカンドキャッシュ | 256KB | 256KB パイプラインバーストSRAM |
RAM | DRAM 8MB 最大 128MB |
EDO DRAM 16MB 最大 128MB |
ビデオカード | ATI Mach64 CT 2MB (オンボード) |
ATI 3D RAGE II 2MB (オンボード) |
サウンドカード | Creative SoundBlaster 16 PnP | Creative SoundBlaster 16 (オンボード) |
モデム | DATA 14.4Kbps (オンボード) | DATA 33.6Kbps/FAX 14.4Kbps (ISAカード) |
PCI/ISA | PCI 1スロット(1) PC/ISA 1スロット(1) ISA 2スロット(1) |
PCI 1スロット(1) PC/ISA 1スロット(1) ISA 2スロット(1) |
HDD | 1GB | 1.6GB |
光学ドライブ | 4倍速 CD-ROMドライブ | 8倍速 CD-ROMドライブ |
USB | 無し | USB 1.0 x 2 (標準は無効) |
電源 | AT電源 (シャットダウン機能付き) | ← |
OS | Windows 95 Windows 3.1 |
Windows95 (OSR2) |
1年前のFMV-5100D5と比較するとCPUが100MHzから166MHz、セカンドキャッシュがパイプラインバーストSRAMへ、
チップセットが440HXへ変更、ビデオカードが3D対応に、HDDが1GBから1.6GBへ増量、
モデムが14.4Kbpsから33.6Kbpsへ高速化、
CD-ROMが4倍速から8倍速へ、USB 1.0を追加と順当にアップデートしています。
USB対応の関係で、Windows95 with USB Support (OSR2)が搭載されています。
富士通 FMV-DESKPOWER S165の現在の仕様
CPU | Intel | Pentium 166MHz (FSB 66MHz) |
チップセット | Intel | 430HX |
メモリ | EDO SIMM | 64MB (16MB x 4枚) |
ビデオ | ATI | 3D RAGE II 2MB |
サウンド | Creative | Sound Blaster 16 PnP |
LAN | 3com | Fast EtherLink XL (100BASE-TX) |
HDD | SD-IDE | SD to IDE SD 4GB |
光学ドライブ | MATSUSHITA | CD-ROM CR-504 |
OS | Microsoft | Windows 98 Second Edition |
メモリを64MB(16MB x 4枚)にして、LANカードを追加、HDDはSDカード化して、OSはリカバリデータを元に
2GB以上のHDD容量を扱え、USBをちゃんとサポートされたWindows 98 Second Editionまでアップデートしました。
Windows95用のFM-Menu。
USBストレージはWindows98ではそのままでは使用できず、USBストレージ用のドライバーを入れる必要があります。
作者のダウンロードページは無くなっていて、該当のドライバは
「Window98 (日本語版)用 USB Mass Storage Device Driver」で
検索したページからWindows 98 SE用の「nusb33j.exe」ダウンロードしています。
インストール後無事USBメモリを認識しました。FAT32でフォーマットされた32GBのタイプも問題なく認識しています。
試してはいないけどOSが対応していないので、NTFSやexFATだと認識しないはず。
フロントパネル側です。
1995年春モデルからデザインを継承しています。
電源ボタンの色が付いてるのがこの世代の特徴かな。
リアパネル側。
USB 1.0ポートが2ポート、サウンドブラスターがオンボードとなり、モデムがISAカードとなりました。
LANポートを増設済み。
メモリば入手時から32MB x 2枚が増量されていました。増設分はSII165へ、SII165の16MB x 2枚をS165に付けました。
LANカードの追加とHDDをSDカード化して、Windows 95 OSR2をリカバリー。
本体内部の様子。
チップセットがIntel 430HXを搭載したことにより、安定性は向上しました。
左上の空きパターンは、Intel i82557という爆熱ネットワークチップです。イーサネット用ですね。
当時のi82557は爆熱でチップが自壊するという話もあるので当時の業務用FMVは大丈夫だったのか...。
左側のSMCのチップは背面のインターフェースのI/Oコントローラ。
手前のATIのチップがグラフィックアクセラレータ(GPU)、
CPUの上がパイプラインバーストSRAMの二次キャッシュです。
HDDベイの下側はサウンド関係です。Sound Blaster 16(Vibra 16 CL)が搭載されています。
HDD代わりのSDカードは他のモデルと同様に拡張のHDDベイに付けました。
CPU-Z Vintage Edition 測定結果
Windows 95系で動作する「CPU-Z Vintage Edition」を動作させてみました。
CPUは細かな情報がみれています。
マザーボードの情報
チップセットとBIOSの日付だけでした。
メモリ
HWiNFO32測定結果
CPU以外はHWiNFOの方が細かいのでこちらも動作させます。
サマリーの情報は情報が少ない。
CPUの情報
マザーボードの情報
マザーはAcer製である事が判ります。
ビデオ周り
ATI 3D RAGE II、2MB SGRAMである事が判ります。
ベンチマーク結果
1年前のFMV-DESKPOWER S(FMV-5100D5)のと比較ですが、CPUベンチマークがあまり伸びていない。(汗
FPUはクロック順当なのですが。メモリもEDOになったのですが伸びていないですね。
CPU | Intel Pentium 100MHz (FMV-5100D5) |
Intel Pentium 166MHz (FMV-S165) |
倍率 |
動作クロック | 100MHz (FSBx1.5) | 166MHz (FSBx2.5) | 1.66倍 |
FSB速度 | 66MHz | 66MHz | 1.00倍 |
CPUベンチマーク | 1115 | 1172 | 1.05倍 |
FPUベンチマーク | 1108 | 1837 | 1.66倍 |
MMXベンチマーク | N/A | N/A | - |
メモリ転送速度 | 55MB/s | 55MB/s | 1.00倍 |
コメント
FMV-DESKPOWERのPentium世代のデスクトップの3世代目と言えるモデルです。
1995年3月発売(1995年春モデル)の初のPentium搭載デスクトップのD4(ALI Aladdin + Cirrus Logic搭載)、
1995年11月発売(1995年冬モデル)のWindows95と同時のD5(ALI Aladdin Ⅱ + ATI Mash64 CT搭載)、
1996年11月発売(1996年冬モデル)のこのS165(D7、Intel 430HX + ATI 3D Rage II+搭載)から第3世代と言うべきでしょうか。
1997年11月(1997年冬モデル)にNLX規格を採用したSIV165(D9、Intel 430TX + ATI 3D RAGE PRO搭載)世代で一新されます。
PCケース的には1997年冬モデルのSCⅢ16が最終モデルとなります。