
マシンの近状
所有期間:2025年1月〜
4000円のジャンク品でした。
状況的にはCD-ROMドライブが死亡していて、別のCD-ROMドライブに交換となっています。
HDDが付いていて、オリジナル状態で残っていたため、バックアップをとり、SDカードで動くようにしました。
富士通 FMV-DESKPOWER SII165について
富士通のFMV-DESKPOWERの1997年春モデルです。
1996年冬モデルのマイナーチェンジと言えるモデルですが、このモデルからMMX Pentiumが搭載されました。
メモリも32MBモデルが標準となり、HDDも前モデル(FMV-S165)の1.6GBから2.1GBへ増量。
HDDの2GBの壁(FAT16フォーマットの上限)を超えていく事になります。
自分は当時1997年春モデルのFMV-TII16を購入して使用していました。
その意味で同時期の下位モデルを28年経過して手に入れたという形になります。
下の画像をクリックでカタログのPDFが見えます。
1997年4月に一太郎8、Word97のバンドルモデルが追加されカタログもアップデートしています。
先代のFMV-DESKPOWER S165と比較すると以下の通り。
FMV-DESKPOWER S165 FMV-S165 |
FMV-DESKPOWER SII165 FMV-S2165 |
|
発売日 | 1996年11月(1996年冬モデル) | 1997年2月(1997年春モデル) |
CPU | Intel Pentium
166MHz (P54C) |
Intel MMX Pentium
166MHz (P55C) |
チップセット | Intel 430HX PCIset | ← |
セカンドキャッシュ | 256KB パイプラインバーストSRAM (UMC UM61L3232AF-7 32bit幅) |
← |
RAM | EDO DRAM 16MB or 32MB 最大 128MB |
EDO DRAM 32MB 最大 128MB |
ビデオカード | ATI 3D RAGE II 2MB (オンボード) |
← |
サウンドカード | Creative SoundBlaster 16 (オンボード) |
← |
モデム | DATA 33.6Kbps ISAカード | ← |
PCI/ISA | PCI 1スロット(1) PC/ISA 1スロット(1) ISA 2スロット(1) |
← |
HDD | 1.6GB | 2.1GB |
光学ドライブ | 8倍速 CD-ROMドライブ | ← |
USB | USB 1.0 x 2 | ← |
電源 | AT電源 (シャットダウン機能付き) | ← |
OS | Windows95 OSR2 | ← |
MMX Pentiumになった事とメモリの32MBへ統一とHDDの増量程度ですね。
先代と同じく、USBは初期無効となっています。
富士通 FMV-DESKPOWER SII165の現在の仕様
CPU | Intel | MMX Pentium 166MHz (FSB 66MHz) |
チップセット | Intel | 430HX |
メモリ | EDO SIMM | 64MB |
ビデオ | ATI | 3D RAGE II 2MB |
サウンド | Creative | Sound Blaster 16 PnP |
LAN | 3com | Fast EtherLink XL (100BASE-TX) |
HDD | SD-IDE | SD to IDE SD 2GB |
光学ドライブ | MITSUMI | CD-ROM FX140S |
OS | Microsoft | Windows 98 Second Edition |
メモリば入手時から増量されていました。CD-ROMが完全に故障して認識しない状態。在庫のCD-ROMドライブと交換となりました。
LANカードの追加とHDDをSDカード化して、リカバリー後、Windows 98 SEへアップデート。
FMV-S165と同じくUSBストレージのドライバーを入れてUSBストレージを使えるようにしました。
本体のフロントパネル側。
この世代からフロントのデザインが少し変更されています。ただカバーだけですが。
リアパネル側。
こららは先代のFMV-S165との違いはありません。
本体内部ですが、FMV-S165とモデムカードやHDD以外は同一でした。
CPU-Z Vintage Edition 測定結果
Windows 95系で動作する「CPU-Z Vintage Edition」を動作させてみました。
CPUは細かな情報がみれています。
キャッシュの情報。
マザーボードの情報
チップセットとBIOSの日付だけでした。
メモリ
HWiNFO32測定結果
CPU以外はHWiNFOの方が細かいのでこちらも動作させます。
サマリーの情報は情報が少ない。
CPUの情報
マザーボードの情報
ビデオ周り
先代と同じくATI 3D RAGE II、2MB SGRAMである事が判ります。
ベンチマーク結果
MMXの有無でのパフォーマンスの違いですが、性能についてはL1キャッシュサイズの倍増の効果か若干上がっています。
メモリについては1.27倍と結構上がっています。
CPU | Intel Pentium 166MHz (FMV-S165) |
Intel MMX Pentium 166MHz (FMV-SII165) |
倍率 |
動作クロック | 166MHz (FSBx2.5) | 166MHz (FSBx2.5) | 1.00倍 |
FSB速度 | 66MHz | 66MHz | 1.06倍 |
CPUベンチマーク | 1172 | 1240 | 1.05倍 |
FPUベンチマーク | 1837 | 1898 | 1.03倍 |
MMXベンチマーク | N/A | 797 | - |
メモリ転送速度 | 55MB/s | 70MB/s | 1.27倍 |
HDBENCH測定結果
NDBENCH 3.3.0で4GB SDカードでの測定結果です。
FMV-575D4と比較するとこのような感じ。CPUは順当な差ですが、メモリはFMV-575D4のキャッシュの計測問題で差が大きく、
グラフィックは最新(最終)ドライバーが当たっていないためかチグハグな状態になりました。HDDは順当な様子。
モデル | FMV-5100D5 | FMV-S2165 | 倍率 | |
CPU | Intel MMX Pentium OVERDRIVE Processor 166MHz |
Intel MMX Pentium 166MHz |
||
ビデオカード | ATI Mach64 CT 2MB |
ATI 3D RAGE II 2MB |
||
HDD | SD MLC 2GB | SD MLC 4GB | ||
ALL | 4300 | 5794 | 1.35倍 | |
CPU | Integer | 6401 | 6403 | 1.00倍 |
Float | 4821 | 4909 | 1.02倍 | |
Memory | Read | 3634 | 5266 | 1.45倍 |
Write | 3165 | 4811 | 1.52倍 | |
Read/Write | 2945 | 2945 | 1.00倍 | |
Video | Rectangle | 1382 | 5168 | 3.74倍 |
Text | 1973 | 6777 | 3.43倍 | |
Ellipse | 379 | 1158 | 3.06倍 | |
BitBlt | 2 | 27 | 13.5倍 | |
DirectDraw | 1 | 3 | 3.00倍 | |
HDD | Read | 8877 | 12362 | 1.39倍 |
Write | 4933 | 5707 | 1.16倍 | |
Copy | 4222 | 5163 | 1.22倍 |
CrystalMark測定結果
CrystalMarkの最後のWindows95対応版で測定した結果です。
Intel Pentium
OVERDRIVE Processor (MMX Pentium 166MHz)、SDカードでの測定結果です。
FMV-575D4と比較。
CPUは順当にクロック相応の1.6倍に。メモリはセカンドキャッシュ、メモリ共にスペック的な違いはいのですが、
CPUのキャッシュ増量やチップセットの改良かもしれません。
HDDの速度が同じSDなのに向上していること、IDEコントローラーの性能が向上したのかもしれません。(DMAにはまだ規格化前)
モデル | FMV-5100D5 | FMV-S2165 | 倍率 | |
CPU | Intel MMX Pentium OVERDRIVE Processor 166MHz |
Intel MMX Pentium 166MHz |
||
ビデオカード | ATI Mach64 CT 2MB |
ATI 3D RAGE II 2MB |
||
HDD | SD MLC 2GB | SD MLC 4GB | ||
CrystalMark | 2858 | 3833 | 1.42倍 | |
ALU | 459 | 471 | 1.67倍 | |
FPU | 457 | 473 | 1.65倍 | |
MEM | 152 | 205 | 1.36倍 | |
Read | 66.44 MB/s ( 66 ) | 65.91 MB/s ( 65 ) | 1.83倍 | |
Write | 39.13 MB/s ( 39 ) | 70.95 MB/s ( 70 ) | 1.11倍 | |
Read/Write | 21.03 MB/s ( 21 ) | 41.78 MB/s ( 41 ) | 1.4倍 | |
Cache | 46.40 MB/s ( 4 ) | 79.10 MB/s ( 7 ) | 1.00倍 | |
HDD | 1516 | 2015 | 1.37倍 | |
Read | 8.47 MB/s ( 338 ) | 11.81 MB/s ( 472 ) | 1.46倍 | |
Write | 4.73 MB/s ( 189 ) | 5.42 MB/s ( 216 ) | 1.19倍 | |
RandomRead512K | 8.25 MB/s ( 330 ) | 11.64 MB/s ( 465 ) | 1.47倍 | |
RandomWrite512K | 4.45 MB/s ( 178 ) | 5.74 MB/s ( 229 ) | 1.17倍 | |
RandomRead 64K | 7.54 MB/s ( 301 ) | 10.59 MB/s ( 423 ) | 1.47倍 | |
RandomWrite 64K | 4.52 MB/s ( 180 ) | 5.26 MB/s ( 210 ) | 1.31倍 | |
GDI | 69 | 158 | 0.97倍 | |
D2D | 189 | 483 | 1.29倍 | |
OGL | 16 | 28 | 1.06倍 |
コメント
1997年春モデルでMMX Pentiumが搭載されましたが、
次の世代のPentium IIがメインストリームに搭載されるのは1998年春モデルのSⅤからとなります。
MMX Pentium世代は、Windows 2000も可能だけど実用だとWindows 98世代までですかね。