富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ205 (1997年11月)

マシンの近状

所有期間:2025年2月〜
ジャンク品購入です。程度はよかったのですが、ネジがないところが結構大数。
HDDは壊れかけでデータ抽出前に死亡しました。

富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ205について

富士通のFMV-DESKPOWERの1997年冬モデルのスタンダード・デスクトップモデルとして発売されました。
このモデルからPC97規格に完全準拠、PC98規格は一部先行準拠となっています。
Pentium搭載モデルのケースは、上位モデルとデザインを合わせるためにフロッピーが中央に移動しました。
元々のHDDの増設スペースとの入れ替え対応ですが。
またフロントにUSB、ボリューム、ヘッドフォン端子、マイク端子が追加されました。

定価は一太郎モデルで30万円を切る価格設定になっています。
次のモデルでは、4万円程安くなりエントリーモデルとなって、Windows98発売時はPentium系は終了となります。

下の画像をクリックでカタログのPDFが見えます。

先代のFMV-DESKPOWER SⅡ165、先代のFMV-DESKPOWER SⅢ165と比較すると以下の通り。
先代のFMV-DESKPOWER SⅢ165ではチップセットとメモリが変更されたのが大きな要素で
FMV-DESKPOWER SⅣ205でスペックアップした形ですね。今見ると毎回マザー変えるとはPCバブリーな時代だったのですね。

  FMV-DESKPOWER SⅡ165
FMV-S2165
FMV-DESKPOWER SⅢ165
FMV-S3165
FMV-DESKPOWER SⅣ205
FMV-S4205
発売日 1997年2月(1997年春モデル) 1997年6月(1997年夏モデル) 1997年11月(1997年冬モデル)
標準価格 (税別) 328,000円 (Word97モデル) 318,000円 (Wordモデル) 308,000円 (Wordモデル)
CPU Intel MMX Pentium 166MHz (P55C) Intel MMX Pentium 200MHz (P55C)
チップセット Intel 430HX PCI set Intel 430TX PCI set
セカンドキャッシュ 256KB パイプラインバーストSRAM

RAM EDO-SIMM 32MB
最大 128MB
SDRAM-DIMM 32MB
最大 256MB
ビデオカード ATI 3D RAGE II 2MB
(オンボード)

ATI 3D RAGE PRO PCI 2MB
(オンボード)
サウンドカード Creative SoundBlaster 16
(オンボード)

SoundBlaster互換
(オンボード)
モデム DATA 33.6Kbps ISAカード DATA 56Kbps ISAカード
PCI/ISA PCI 1スロット(1)
PC/ISA 1スロット(1)
ISA 2スロット(1)
PCI 2スロット(2)
ISA 2スロット(1)
HDD 2.1GB 2.6GB 3.2GB
光学ドライブ 8倍速 CD-ROMドライブ 最大16倍速 CD-ROMドライブ 最大20倍速 CD-ROMドライブ
USB USB 1.0 x 2 (リア2) USB 1.0 x 2 (フロント1、リア1)
電源 AT電源 (シャットダウン機能付き)
OS Windows95 OSR2

富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ205の現在の仕様

HDDが付属していなかったので、HDDを追加、LANカードも追加、OSはWIndows98を入れました。
メモリは購入時の時のまま。

CPU Intel MMX Pentium 200MHz (P55C)
チップセット Intel 430TX

モリ

EDO RAM 32MB
ビデオ ATI ATI 3D RAGE PRO PCI 2MB
サウンド Crystal Sound Blaster互換
LANカード BUFFALO LGY-PCI-TXD
HDD SD-IDE 4GB SD
光学ドライブ NEC ND-4551A
OS Microsoft Windows 98 Second Edition

本体のフロントパネル側。
先代のFMV-DESKPOWER SⅢ23からの変更点は、
左下にミュートボタン、ボリューム調整、ヘッドフォン端子、マイク端子、USB端子が追加された事です。

リアパネル側。
Pentium系はNLX規格ではなく、従来のマザーボード規格という事が判ります。
フロントの見た目はPentium IIと同じく新ケースの印象でしたが、フロッピードライブの位置をずらしただけですね。


本体内部です。
NLX規格のメンテナンス性はどこ行ったのやら...。
見てわかる通り手前側にビデオカードがマザーに刺さっています。
またフロントにオーディオ端子をつなげる為にケーブルがケース内を通っています。

ケースの上側から
SDカードは後ほど本来の固定スペースのCD-ROMドライブ下に固定しています。
構造的には増設用のHDDスペースとFDDの取り付け位置が入れ替わった形と、
CD-ROMドライブの固定が直接ボディに、HDDの取り付けが専用に変わった形です。

BIOSの情報画面。
Acer製のBIOSです。
Pentium II用のAcer BIOS V3.1はHDDの認識で難ありなのですが、こちらはSDカードからIDEも比較的素直に認識。
違いはなんだろう...。


CPU-Z Vintage Edition 測定結果

Windows 95系で動作する「CPU-Z Vintage Edition」を動作させてみました。
CPUは普通にP55C Pentium MMXですね。

マザーボードの情報
Intel 430TX+PIIX4の情報だけです。

メモリ
SDRAMの32MBです。 動作クロックは非表示ですね。

HWiNFO32測定結果

CPU以外はHWiNFOの方が細かいのでこちらも動作させます。


HDBENCH測定結果

NDBENCH 3.3.0での測定結果です。

先代モデルのFMV-SⅡ165と比較してみると、凸凹した感じですね。

モデル   FMV-SⅡ165 FMV-SⅣ205 倍率
CPU   Intel MMX Pentium 166MHz
Intel MMX Pentium 200MHz 1.20倍
RAM   EDO-RAM 64MB
SDRAM 32MB  
ビデオカード   ATI 3D RAGE II 2MB
ATI 3D RAGE PRO 4MB
 
HDD   SD MLC 4GB SD MLC 4GB  
OS   Windows98 SE Windows98 SE  
ALL   5794 8553 1.47倍
CPU Integer 6403 7746 1.20倍
Float 4909 5937 1.20倍
Memory Read 5266 4036 0.76倍
Write 4811 5313 1.10倍
Read/Write 2945 6529 2.21倍
Video Rectangle 5168 8121 1.57倍
Text 6777 3533 0.52倍
Ellipse 1158 598 0.51倍
BitBlt 27 39 1.44倍
DirectDraw 3 2 0.66倍
HDD Read 12362 23840 1.92倍
Write 5707 8086 1.41倍
Copy 5163 6604 1.27倍

CrystalMark測定結果

CrystalMarkの最後のWindows98対応版で測定した結果です。
右側はメモリの測定結果。

ディスクの測定結果。
スペック的に23MB/s程度出る様子ですね。書き込みはSDの遅さと思われます。

FMV-SⅡ165と比較。
メモリに関しては、SDROMになったから突出して速いという事はなさそうです。
HDDは読み込みが2倍、書き込みが1.5倍。これはIDEコントローラーの性能アップと思われます。

モデル   FMV-SⅡ165 FMV-SⅣ205 倍率
CPU   Intel MMX Pentium 166MHz
Intel MMX Pentium 200MHz 1.20倍
RAM   EDO-RAM 64MB
SDRAM 32MB  
ビデオカード   ATI 3D RAGE II 2MB
ATI 3D RAGE PRO 4MB
 
HDD   SD MLC 4GB SD MLC 4GB  
OS   Windows98 SE Windows98 SE  
CrystalMark   3833 5831 1.52倍
ALU   471 570 1.21倍
FPU   473 569 1.20倍
MEM   205 249 1.21倍
Read 65.91 MB/s ( 65 ) 87.79 MB/s ( 87 ) 1.33倍
Write 70.95 MB/s ( 70 ) 72.48 MB/s ( 72 ) 1.02倍
Read/Write 41.78 MB/s ( 41 ) 60.71 MB/s ( 60 ) 1.46倍
Cache 79.10 MB/s ( 7 ) 80.12 MB/s ( 8 ) 1.14倍
HDD   2015 3571 1.77倍
Read 11.81 MB/s ( 472 ) 23.01 MB/s ( 920 ) 1.94倍
Write 5.42 MB/s ( 216 ) 8.13 MB/s ( 325 ) 1.50倍
RandomRead512K 11.64 MB/s ( 465 ) 22.46 MB/s ( 898 ) 1.93倍
RandomWrite512K 5.74 MB/s ( 229 ) 8.09 MB/s ( 323 ) 1.41倍
RandomRead 64K 10.59 MB/s ( 423 ) 19.71 MB/s ( 788 ) 1.86倍
RandomWrite 64K 5.26 MB/s ( 210 ) 7.93 MB/s ( 317 ) 1.50倍
GDI   158 366 2.31倍
D2D   483 466 0.96倍
OGL   28 40 1.42倍

コメント

デザインが上位のPentium IIモデルに似た、センターにFDD、左下にヘッドフォン、マイク、USBとネットで使うことを考慮して端子が前面に来ています。
Pentium IIモデルはアナログボリュームだけど、Pentium MMXはボタン式と違いは謎ですが。
ただ、この設計も次の1998年春モデルではエントリーモデルのみとなり、Windows98発売の1998年夏モデルではPentium IIモデルのみとなりました。
歴代見ていると結構改良部分が毎回あって、開発コストが結構かかっていたのだなぁと思う限りです。

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