富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ237 (1997年11月)

マシンの近状

所有期間:2025年2月〜
ジャンク品購入です。このモデルはAGPスロットがある事に気がついてジャンク品を購入しました。
傷とかは多いですが、動作自体は問題ないです。HDDが付いていなかったので3GBのHDDを取り付け。

富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ237について

富士通のFMV-DESKPOWERの1997年冬モデルのハイエンド・デスクトップモデルとして夏モデルから引き続きIntel Pentium II搭載のモデルが発売されました。
このモデルからPC97規格に完全準拠、PC98規格は一部先行準拠となっています。
NLX規格を採用したケースは夏モデルから改良されて、フロントにUSB、ボリューム、ヘッドフォン端子、マイク端子が追加されました。

定価は一太郎モデルで40万円切り、Wordモデルで40万8千円とCD-Rを辞めた事もあり10万円以上安くなっています。
まあ40万円という価格はなかなか良いお値段ですが。

PC Watch : 富士通、液晶一体型デスクトップなどFMVシリーズの新モデル

次のモデルでは、Intel 440BX AGP setに変更された為、SⅣ237に搭載されたマザーは先代と同じく1代限りのマザーとなります。

下の画像をクリックでカタログのPDFが見えます。

先代のFMV-DESKPOWER SⅢ23と比較すると以下の通り。

  FMV-DESKPOWER SⅢ23
FMV-S323
FMV-DESKPOWER SⅣ237
FMV-S4237
発売日 1997年6月(1998年夏モデル) 1997年11月(1998年冬モデル)
標準価格 (税別) 528,000円 (Wordモデル) 408,000円 (Wordモデル)
CPU Intel Pentium II 233MHz (Kamath)
Intel Pentium II 233MHz (Kamath)
セカンドキャッシュ 512KB (CPU内蔵 116MHz) 512KB (CPU内蔵 116MHz)
チップセット Intel 440FX PCI set Intel 440LX AGP set
RAM EDO-SIMM 32MB
最大 128MB
SDRAM-DIMM 32MB
最大 384MB
ビデオカード ATI 3D RAGE II+ 2MB
(オンボード)
ATI 3D RAGE PRO AGP 4MB
サウンドカード Creative SoundBlaster AWE64
(ISAカード)
Creative SoundBlaster AWE64
(ISAカード)
モデム DATA 56Kbps ISAカード
PCI/ISA PCI 1スロット(1)
PC/ISA 1スロット(1)
ISA 2スロット(0)
PCI 1スロット(1)
PC/ISA 1スロット(1)
ISA 2スロット(0)
HDD 3.2GB 4.3GB
光学ドライブ 読込み8倍、書込み2倍速 CD-Rドライブ 最大24倍速 CD-ROMドライブ
USB USB 1.0 x 2 (フロント1、リア1) USB 1.0 x 2 (フロント1、リア1)
電源 ATX電源
OS Windows95 OSR2

富士通 FMV-DESKPOWER SⅣ237の現在の仕様

HDDが付属していなかったので、HDDを追加、LANカードも追加、OSはWIndows98を入れました。
メモリは購入時の時のまま。

CPU Intel Intel Pentium II 233MHz (Kamath)
(FSB 66MHz)
チップセット Intel 440FX

モリ

EDO RAM 192MB
ビデオ ATI 3D RAGE Ⅱ+ PCI 2MB
サウンド Creative Sound Blaster AWE64 Compatible
LANカード BUFFALO LGY-PCI-TXD
HDD IBM Deskstar 20GB HDD (8GBのみ利用)
光学ドライブ MATSHITA CD-ROM CR-585
OS Microsoft Windows 98 Second Edition

本体のフロントパネル側。
先代のFMV-DESKPOWER SⅢ23からの変更点は、左下にボリューム調整、ヘッドフォン端子、マイク端子、USB端子が追加された事です。

リアパネル側。
ビデオカードがAGPカードで独立しているとUSB 1ポートをフロントに移動したのでバックパネルは端子が少ない状態。
リアのファンはビデオカードの影響で少し内部に延長した形になっています。


本体内部です。
NLX規格のメンテナンス性はどこ行ったのやら...。
見てわかる通り手前側にビデオカードがマザーに刺さっています。
またフロントにオーディオ端子をつなげる為にケーブルがケース内を通っています。

ケースの上側から
排気ファンが長さが伸びて、固定しているステーが太くなり、ねじ止めされる様になりました。

マザーボードです。
このモデルの特徴としてはボタン電池がデカい。(CR2450)
チップが集積されている感じですね。(サウンドとモデムはカードなので少ないという点もありますが)
写真下側にAGPスロットがある事がわかります。多分歴代FMVの中で唯一交換できるタイプかもしれない。

AGP部分を拡大。下側に「FUJITSU JAPAN」の文字が。
この当時はFMV-DESKPOWERシリーズは、AcerのOEMが多かったのですが、これは富士通純正の様子です。

ビデオカード。
このレイアウトのAGPカードであれば交換可能そうです。
AGPカードで特殊な形状があるなぁと思っていたらNLX規格対応の意味合いだったのですね。

BIOS設定画面。
BIOSはPhoenix製でした。こちらもAcer製が多く珍しい。
特にPentium IIのAcer BIOSはHDDの認識がシビアですが、実際このモデルは変な挙動はなかったです。
HDDは最大8GBまでなので20GBのHDDは上限の8GBと認識されています。


CPU-Z Vintage Edition 測定結果

Windows 95系で動作する「CPU-Z Vintage Edition」を動作させてみました。
CPUは細かな情報がみれています。

マザーボードの情報
Intel 440LX+PIIX4でPhoenixのBIOS、AGP 2xである事が判ります。

メモリ
SDRAMの192MBです。

HWiNFO32測定結果

CPU以外はHWiNFOの方が細かいのでこちらも動作させます。


HDBENCH測定結果

NDBENCH 3.3.0での測定結果です。

先代モデルのFMV-SⅢ23と比較してみると、SDRAMの読み込みが負けている。
ビデオはBitBltの遅さが謎な状態に。
凸凹したスコアになっていますね。

モデル   FMV-SⅢ23 FMV-SⅣ237 倍率
CPU   Intel Pentium II 233MHz Intel Pentium II 233MHz  
RAM   EDO RAM 128MB SDRAM 196MB  
ビデオカード   ATI 3D RAGE II+ PCI 2MB
ATI 3D RAGE PRO AGP 4MB
 
HDD   HDD 3.4GB HDD 20GB  
OS   Windows98 SE Windows98 SE  
ALL   4871 5735 1.17倍
CPU Integer 9346 9387 1.05倍
Float 9820 9863 1.00倍
Memory Read 5015 4961 0.98倍
Write 4708 7211 1.53倍
Read/Write 6857 7873 1.14倍
Video Rectangle 5541 12600 2.27倍
Text 10765 14903 1.38倍
Ellipse 919 979 1.06倍
BitBlt 142 14 0.09倍
DirectDraw 14 18 1.28倍
HDD Read 7172 6280 0.87倍
Write 4197 5892 1.40倍
Copy 1311 1454 1.10倍

CrystalMark測定結果

CrystalMarkの最後のWindows98対応版で測定した結果です。

先代モデルのFMV-SⅢ23と比較。
こちらではHDDが4枚程度と良い値を出しています。
ビテオは負けていますが。ATIのビテオは謎だ。

モデル   FMV-SⅢ23 FMV-SⅣ237 倍率
CPU   Intel Pentium II 233MHz Intel Pentium II 233MHz  
RAM   EDO RAM 128MB SDRAM 196MB  
ビデオカード   ATI 3D RAGE II+ PCI 2MB
ATI 3D RAGE PRO AGP 4MB
 
HDD   HDD 3.4GB HDD 20GB  
OS   Windows98 SE Windows98 SE  
CrystalMark   4258 7864 1.84倍
ALU   840 843 1.00倍
FPU   847 848 1.00倍
MEM   375 438 1.85倍
Read 150.78 MB/s ( 150 ) 177.42 MB/s ( 177 ) 1.16倍
Write 68.71 MB/s ( 68 ) 104.79 MB/s ( 104 ) 1.52倍
Read/Write 60.03 MB/s ( 60 ) 60.14 MB/s ( 60 ) 1.00倍
Cache 753.64 MB/s ( 75 ) 751.99 MB/s ( 75 ) 1.00倍
HDD   1097 4435 4.04倍
Read 6.92 MB/s ( 276 ) 29.47 MB/s ( 1178 ) 4.26倍
Write 4.33 MB/s ( 173 ) 20.97 MB/s ( 838 ) 4.84倍
RandomRead512K 6.10 MB/s ( 244 ) 21.73 MB/s ( 869 ) 3.56倍
RandomWrite512K 3.98 MB/s ( 159 ) 20.72 MB/s ( 828 ) 5.20倍
RandomRead 64K 3.09 MB/s ( 123 ) 7.39 MB/s ( 295 ) 2.39倍
RandomWrite 64K 3.06 MB/s ( 122 ) 10.68 MB/s ( 427 ) 3.50倍
GDI   202 509 2.51倍
D2D   835 732 0.87倍
OGL   62 59 0.95倍

コメント

このモデルの特徴はこの時代のFMV-DISKPOWERでは珍しく自社製のマザー、Phoenix BIOSであることです。
カードは制限されますが、AGPスロットもある。SDRAMになり384MBまで拡張可能。
HDDは8GBまでしか認識しないですが。延命はしやすいモデルかなと思います。

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