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マシンの近状
所有期間:2024年12月〜
2024年の年末にジャンク品の本体をあったので購入しました。
起動しない原因は、CMOSバッテリーの電池切れで電池交換したら起動する様になりました。
CD-ROMのトレイが開かないのでゴムベルトを交換。CD-ROM自体も認識しました。
無事その後内蔵HDDからWindows 95が起動する事を確認しました。
でも当時のデータが残っていたので個人情報系は全て削除する事に。(汗
その後Windows95のアップデートを削除して、オリジナルのWindows 3.1へ。
30年ぶりに当時のWindows事情を再確認する為に試す事になりそうです。
富士通 FMV-DESKPOWER(1994年モデル)について
富士通が、1994年10月に個人向けにPC本体(420MB HDD、Windows 3.1)、モニター、CD-ROM、サウンドカード、
ワープロソフト等のソフトウェアをセットにしたAll In OneコンセプトのFMV-DESKPOWERを238,000円(税別)を発売しました。
当時同等のスペックのPCを購入するとしても30万円以上した時代にモニターとソフトのセットで20万円台前半、
実売では20万円以下という状態で、大ヒット商品となりました。
日本国内で個人用PCの販売スタイルの形を決めたモデルとも言えます。
所有しているモデルは1995年1月にハードウェア仕様が変更されたモデルとなります。
1995年2月には1995年春モデルとしてFMV-DESKPOWER H(FMV-499D3)とFMV-DESKPOWER S(FMV-466D3)が発売されます。
下の画像をクリックでカタログのPDFが見えます。
ちなみに10ヶ月前にはFMVのマルチメディモデルを発売していて、さほど売れずフェードアウトしています。
486DX 33MHzのモデルが41万円という価格は高いよね...。
FMV-DESKPOWERはワープロソフトが付いて半額近い価格なのである意味薄利多売路線になったと言えるかな。
ベースとなるビジネスモデルのカタログ
FMV-466Dspと比較すると以下の通り。
FMV-466Dsp | FMV-DESKPOWER FMV-450sD3 |
|
発売日 | 1993年10月 | 1994年10月 |
価格 | 378,000円(税別) | 238,000円(税別) |
CPU | Intel 486DX2 66MHz | Intel 486SX2 50MHz |
チップセット | ALI M1419+M1421 | ALI M1429G+M1431 |
二次キャッシュ | 128KB 20ns SRAM | 128KB 15ns SRAM |
RAM | FPM DRAM 4MB (最大 36MB) | FPM DRAM 8MB (最大 36MB) |
ビデオカード | ダイアモンドマルチメディア Viper VLB 2MB (VLBスロット) |
Cirrus Logic
CL-GD5428 1MB (オンボード) |
サウンドカード | - | サウンドブラスター16 |
PCI/ISA | ISA/VLB 2スロット(1) ISA 2スロット(2) |
PCI 1スロット(1) PCI/ISA/VLB 1スロット(1) ISA 2スロット(1) |
HDD | 340MB | 420MB |
光学ドライブ | - | CD-ROMドライブ (サウンドブラスター16接続) |
OS | MS-DOS/V 5.0、Windows 3.1 | MS-DOS/V 6.2、Windows 3.1 |
ワープロソフト | - | 一太郎 Ver.5 または OASYS V2.3 |
モニター | - | 15インチCRT付属 |
初代FMV-DESKPOWERは、1994年製造のFMV-450sD2と1995年製造のFMV-450sD3の2種類があります。
スペックを見る限りFMV-450sD2はVLバスが2スロット、FMV-450sD3はVLバスが1スロット、PCIバスが2スロットと異なります。
FMV-450sD2はスペック的には初代FMV-466Dシリーズ等と同じマザーで、FMV-450sD3からマザーが変更されたと思われます。
その後1995年2月にFMV-466D3ベースのFMV-DESKPOWER SとFMV-DESKPOWER Hが発売され、
バンドルソフトもMicrosft Excelまたはロータス1-2-3が追加されます。
その後1995年6月に新デザインケースのFMV-4100D4では、PCIバス2スロットでVLバスは廃止されています。実質半年ですね。
富士通 FMV-DESKPOWERの現在の仕様
CPU | Intel | Pentium OverDrive Processor 63MHz |
二次キャッシュ | 128KB 15ns SRAM | |
メモリ | FPM SIMM | 64MB(32MB×2) |
ビデオ | Cirrus Logic | CL-GD5428 1MB |
サウンド | Creative | Sound Blaster 16 |
HDD | IDE-SD | 2GB |
光学ドライブ | CD-ROM | |
OS | Microsoft | Windows 3.1 |
フロント周り。
大分黄ばみが来ています。
CD-ROMドライブの開閉がきちんと動かなかったのでベルトのゴムを交換して無事復活しました。
リア周り。
ノーマル状態です。PCIのLANカード付けるとリソースのコンフリクトが発生するので保留中。
メモリ増設とHDDをIDE-SD変換アダプタを介して2GB SDに交換しています。
SDカードは、MLC NANDタイプなのでSSD程では無いですがHDDよりは速いパフォーマンスを持っています。
流石にオリジナルのHDDはいつ寿命が来てもおかしくないので、バックアップをとった後にSDに複製しました。
SDを交換すれば環境を変更できるのでその意味でも運用が楽になります。
30年前のHDDです。コナー (1996年にシーゲートに吸収合併) 製造のHDDです。
ちなみにコナーの創立者はシーゲートの創立者の一人であるフィニス・コナー氏。
その後コナー社はシーゲートに買収されるので結局元に戻ったとという感じでしょうか。
マザーボードです。
手に入れた時からPentium OverDrive Processor 63MHzに交換されていました。
このCPUの段階で入手コストの元は十分にとっている。
ある意味別の意味でレアな486SX2を見てみたかったなぁ...。
メモリは入手時に16MBx4枚構成の64MBだったので32MBx2枚に交換して64MBオーバーを狙ったのですが、
64MB以上は認識しない様子。残念。(カタログ上は36MBの様子なので十分ですが)
L2キャッシュ部分の拡大です。
WinbondのW24257AK-15という15nsで動作する32KB スタティックRAM(SRAM)です。
FMV-466Dspと比較するとメモリ速度が20nsから15nsへ高速化しています。メモリの5倍という感じでしょうか。
4個搭載されているので、合計128KBですね。空きソケットが4つあるので256KBも可能?
ライザーカードです。
486CPU時代のVLバスとPCIバスがセットであるのが特徴です。
右上のチップがPCIバスコントローラーですね。VLバスの下にある様な感じ。
CreativeのSound Blaster 16です。
この当時はIDEにCDのATAPI接続機能が無いものが多く、CD-ROMはSound Blasterというケースが多かったです。
FMV-DESKPOWERシリーズでCD-ROM接続に使ったのはこの世代までで、次の1995年春モデルではIDEのセカンダリにつながることになります。
Windows 3.1を起動してみました。
FMV-DESKPOWERを起動した初期の画面。(多分)
Windows95以降の使い方に慣れたので、使い方がさっぱり判らないw
よくこんなWindowsを当時使っていたなぁ。
プログラムマネージャのメインをひらくとこんな感じ。
解像度設定はFMVはこの様なツールが付いていました。
Windowsの終了はプログラムマネージャーに。
と、Windows95以降であればここに何があると判るのですが、Windows 3.1は結構違っています。
Windows95
のUIは偉大だったと今も思います。
コメント
30年経過してオリジナル状態がほぼ残っているPCを手に入れれたのはある意味幸運だったと思います。